エレクトロスモッグシンポジウム

エレクトロスモッグ(電磁波公害)について知識を深め、対策を紹介していきます。

日本電磁波協会(EMFA)の総会にて



 

先日、日本電磁波協会(EMFA)の総会があり、私を含め7人の電磁波測定士が各々の活動発表を行いました。私自身体調不良を経験したことから、電磁波についてを学んだこと、まずはどこから知識を取り入れていったかということ、社会的な課題点がどこにあるのか等をお話させて頂きましたので、内容を下記にまとめます

 

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「アデュ・エレクトロスモッグ」という名称で、電磁波対策についてのアドバイスコンサルティングを行なっています。Adieu はフランス語で、「神の御許で」という意味で、長い別れを告げる挨拶の言葉です。現代社会において電磁波は日常に溢れている一方、その影響からはずっとさよならしていたい。そのための永続的なデジタルデトックスを目指しましょう、という意味が込められています。

 

私がEMFAの1級電磁波測定士となってから、もうすぐ1年が経とうとしているのですが、この数年で、急激に、劇的に、様々な情報が増えているなと感じます。「電磁波対策」と検索をすると、不安定情報に結びついたり、電磁波のことについてよくわからないで商品提供をしている業者も目立ちます。そうした流れを受け取って、こりゃいかん、と、物理系の人たちが電磁波の健康影響を、彼らの考える科学的根拠の視点と正義感から、電磁波対策は必要ない、いろいろな情報に踊らされることはない、という説明をする動画等も出てきています。

 

・・・なかなか厳しい局面ですね。

 

こんな中で、自分が発信する情報に対してどのようにしたら信頼をしてもらえるようにできるかということを考え、より説得力のある内容にしていくための3つの工夫をしています。

 

その工夫の一つに、親しみを持ってもらえるようにするための工夫として、私自身本業がクリエイターのため、電磁波とクリエイティブとを融合させた異色のクリエイター「にゃん子石黒」としてのキャラクター設定をしながら、クリエイティブの力を利用しています。こんな、漫画とか、サロンに猫のアート作品を置く等して和んでいただいています。

 

もうひとつには、そもそもの物理法則を知っていただくことで、電磁波対策に迷わなくなり、誤認識を減らしていただくことにも重点を置いています。そのため、アースをとる、ふせぐ、距離を置くことで、電磁波の数値は低くなる、紛れもない事実についてを一旦説明をさせていただきます。

 

最後のひとつは、これが結構重要なのですが、相手が今最も求めている情報や必要としている対策は何か、ということを慎重に観察し、電磁波に取り組む企業・団体各種から学んだ内容を整理しながら、その引き出しを豊富にしておくことに、重点を置いています。

 

ここからは、「EMFA」「レジナ」のほか、「エコロガ」「電磁波問題市民研究会」「市民科学研究室環境電磁界研究会」等、電磁波についての内容が得られる厳選された団体・企業から得た情報や商品を活動に活かしている件についてをお話をします。

 

アデュ・エレクトロスモッグにくるお問合せやご相談の中には、低周波電磁波の相談よりも、むしろ、高周波電磁波についての相談が多いです。私自身、この測定士の世界に入ったきっかけが、電磁波でひどい体調不良を経験し、それが高周波電磁波の影響によるところがかなり大きかったのもあって、高周波電磁波についての説明や対策のアドバイス等は必須になっています。

 

電磁波のことについて理解するため、はじめは、「電磁波問題市民研究会」という、20年以上前から活動を行なっている市民団体の定例会に参加をして、知識を高めていくところから始まりました。

 

EMFA、レジナが低周波電磁波の取り組みと商品開発のウェイトが大きいのに対して、この「電磁波問題市民研究会」では、高周波電磁波に対する情報や取り組みが多いのが特徴です。高周波電磁波に悩まされる多くの一般市民の方々がこの市民団体に相談に来るためです。その分、確実な対策を必要としている人たちに、必要な対策方法を伝える等も行なっており、ずいぶん参考になりました。また、重い電磁波過敏の方々も参加しておられるため、確実に電磁波対策をしていけるような知恵もつきました。

 

アデュ・エレクトロスモッグにご相談にいらっしゃる方には、高周波対策についてのアドバイスを行う際、有線LAN使用をお勧めします。また、スマホ用変換器を用いて、これも有線LANを使うことが可能であることをお伝えします。また、街中の携帯基地局からの高周波電磁波が気になる、という方には、ドイツ製対策商品を取り扱っているエコロガジャパンの高周波遮蔽の商品をすすめます。

 

エコロガジャパンの商品を進める理由は、カバーできる周波数の領域が広いのと、導電性布の高周波遮蔽布が多い中、エコロガ製品では、低周波の影響を受けない遮蔽布があるためです。これは、たとえば電磁波過敏症の方にとっては一番体に優しいと判断しています。加えて見栄えもいいです。有線LANを進めるシチュエーションの場合では、Wi-Fi機材のアースを取っていただくために、プラグインアースをお勧めする、という流れが最も多いです。

 

高周波については、測定もしてほしい、という方には、EMFAとは線引きした活動であることをご説明させていただいた上、あくまで目安として、高周波電磁波も測れる測定器で測ります。

 

このようにして、電磁波対策は高周波と低周波両方のバランスの取れたアプローチが必要になっており、特に高周波に関しては今後も相談者が増えていくことが想定されるため、EMFA、レジナでカバーしきれない領域については、ある程度厳選した他媒体からの情報や商品についての理解に努め、情報整理を行なった上で、総合的にアドバイスを行なっていく、ということに重きを置いています。できれば今後、企業同士、企業と市民団体とが手を組むシーンも増えていくと良いなあと希望しています。

 

市民科学研究室環境電磁界研究会については、今後の学術的な側面での最新情報を得ていくために必要になっています。

 

市民科学研究室は、東京タワーの放送電波が稼働中の頃にその付近の高周波電磁波の測定調査を行なったり、教室内のWi-Fiや端末稼働中の各スペースにおける高周波電磁波の数値等の調査を行う等しています。スカイツリー付近の高周波電磁波の調査については、電磁波問題市民研究会でその調査実績があります。

 

このようにして、電磁波について取り組んでいる業者、団体の持つ情報そのものがまだまだ不安定なところも多い中、信頼のおける団体・企業の情報や結びつきを中心として活動を行うことで、アデュ・エレクトロスモッグでは、より的確な対策へと導いていくそのお手伝いをしています。

 

最後に、「健康スイッチを押そう!」のコピーが印象的な、食から健康を考え個々に合わせたアドバイスを行なっている、合同会社JC1さんに、電磁波の性質についてや、対策についてのコンサルティングをした際にいただいたコメントを読み上げ、終わらせていただきます。

 

◆電磁波といっても、低周波と高周波があること、それぞれに予防原則に基づいた対策があることなどの基本的な内容から、シリアスな健康問題やその対策の仕方まで、本当に丁寧に、大きな熱意を持って私たち合同会社JC1に説明してくださいました。

 

我々現代人が、IT化、デジタル化という「利便性」と引き換えに何より大切な健康を損なうかもしれない、そういう問題意識を改めてインプットすることができました。電磁波については、個人の問題であり、社会の問題としても、ウォッチしていかなければいけない、そして、誰もが末長く健康に生きてほしいと願う一人の人間として、しっかり行動していかなければいけないと、改めて強く感じた次第です。(合同会社JC1さんより)

以上となります。ありがとうございました。