エレクトロスモッグシンポジウム

エレクトロスモッグ(電磁波公害)について知識を深め、対策を紹介していきます。

【コラム】「デジタルデトックス」と言うと受け入れやすい、言葉のマジック

「デジタルデトックス」してますか?

 

仕事を頑張るOLさんとかに人気がありそうな新しい概念として、最近注目され始めている美容と健康のための考え方です。

 

ハイソサエティ女子に人気の「CREA」では、この夏に、「その不調、実は“電磁波”が原因かも 」という切り口で、新しい美容の保ち方を提案した記事を投稿しています。


https://crea.bunshun.jp/articles/-/37288

 

こんなお洒落系の記事に電磁波問題が登場する事は、今までレアケースだと思い込まれていた電磁波過敏の問題に、少し光が当てられたような出来事です。レアだと思っていた事象が、実はレアではなかった、という表れとも言えるのでは無いでしょうか。

 

さて、「デジタルデトックス」というとなんとなく一般的にも受け入れやすい表現ではありますが、「電磁波に気をつける」と言うと否定的になる人が多いのは、言葉の印象によるマジックなのでしょう。

 

しかし、今回のこのCREAの記事では、 デジタルデトックスの中には、過剰なSNS等のやり取りや情報過多による疲れから解放される、ということだけでなく、むしろ過剰な電子機器の使用で発生する電磁波によるストレスを軽減させる事の方に重点を置いています。

 

この記事は、下記の通りまとめられています。(記事より引用)

 

・電磁波は有害なものという意識を持つ

Wi-Fiや携帯電話から発する電波は、細胞発達の障害を起こす

・電磁波が引き起こす静電気は、皮膚の表面に帯電し、血流の流れを停滞させ、冷え性や皮膚の乾燥、湿疹の原因になる

・電子機器に囲まれて暮らしている私たちは、常に電磁波を浴びている状態

・自律神経の乱れ、不眠、免疫力低下、片頭痛などちょっとした不調がサイン

等々、殆ど電磁波の問題に対する言及となっています。

 

そして、電磁レンジや電気毛布、電気カーペット等はなるべく使用しないこと、携帯電話ポケットに入れて持ち歩かないこと、携帯やノートパソコンを充電しながら操作しないこと、寝室に電化製品はなるべく持ち込まないこと等、今まで皆から「トンデモ」「電波系」といわれていた事がずらりと並べられています。

 

電磁波が細胞に及ぼす最大の影響は人工的な酸化ストレスを及ぼすという側面が大きい。場合によっては通常の何倍も、場合により何十倍も老化してしまいます。あとは受けた時間と度合いにより、その老化率の強弱に関わってくるのです。
 
通常の老化と分かりづらいのは、シワができたりたるんだり、という形ではなく、細胞そのものがやせ細っていくような、なくなっていく様な感じなので、深刻な状況になるまで、人によっては、(特に女性)「あれ?私ちょっと最近ほっそりしたかも」ぐらいの感覚で、むしろ一時的にプラスと誤解してしまうこともあるでしょう。
 
実際にMacBookのヘビーユーザーでそう言う人がいました。その時はまだ私もこういう状況になっていないので何も言えませんでしたが、今思うと、ほっそりし始めていたくらいなので、かなり影響をうけていたのではないかと思います。

 

そもそも、「電磁波は有害」というと拒否反応を起こしてしまうのはなぜでしょうか。 

 

電磁波過敏症」と言うと、「可視光線も電磁波だ」「人工衛星は」等、色々なことを持ち出して否定をしようとする人もいるのですが、ナンセンスです。

 

まず電磁波といっても様々で、全てに害があるわけではなく、また環境や使用状況によっても異なってくるものです。紫外線はそれ自体には大きな害はありませんが、例えば強い紫外線にあたりすぎれば皮膚がんの可能性が高まると言うことは私たちはよく知っています。

 

つまりどんなものでもほどほどに、というのが正しいのですが、電磁波の場合何故か「害はない」と言いきってしまう方も多く、その本質が理解されることがあまりありません。

 

例えば紫外線の場合であれば上記のような作用が一般的に知られているので、日差しの強い時は日傘や日焼け止め等をして対策をします。しみよけだけに効くわけではなく、皆無意識に害になりすぎないよう程よくプロテクトしています。

 

今、電磁波の問題が全く整備されていない中、例えばここに5Gが増える、ということはどう言うことなのか、紫外線で例えを考えてみました。

 

今、私たちは太陽の恵みを受けて生きています。紫外線も、夏ばの強い日差しを気をつければ、程よい分量です。

 

ところが、科学の技術が進歩して、2つ目の太陽をつくることになり、宇宙に浮かべてみました。そうこうしているうちに、3つ目の小さな太陽も宇宙に浮かべられました。

 

これまで、1つの太陽で程よい具合だったのが、紫外線がちょっと増えすぎた。その分、ちょっと気をつけて生きていかなければいけません。3つ目の太陽が増えたら、大分気を付けて生きていかなければなりません。そのためには、正しい知識と対策が必要です。

 

・・・ちょっと飛躍しすぎたでしょうか。でも結局は、こういうことなのです。2つ目、3つ目の太陽は、進化し続ける電波や電磁波、電子機器・・・5Gであり、Wi-Fiであり、電波塔であり、身近な電子機器(スマホやノートパソコン等)であり、家電製品あり、オール電化であり、ソーラーパネルでもあります。これらがどんどん増えていけば、これまで単体ではそれほど影響のなかったものが、使用状況が幾つも重なり、色々な作用が重複して、有害にもなり得る、と言うことなのです。

 

電磁波の場合、紫外線のように、「強い日差しの時にはUVケアをするなどして気をつけましょう」等のガイドラインと言っていいようなものが全くありません。それを知りたければ、自主的に調べなければわかりません。調べても、たくさんのデマや非科学的な内容に埋もれて、正しい情報にたどり着くのに一苦労します。

 

そんな中、何にどう注意をしたら良いかというのを、知っている人と知らない人との差もはげしい。現状ではほとんどの人が、その対策の仕方を知らないまま過剰な影響を受け続け、知らない間に深刻な状態になっている人が増えています。

 

しかし、対策をするにも、複雑な電磁波の作用を理解しなければ、気をつけようがありません。そのような環境の中で、企業や、政府からは、「人体に影響はなく、安全基準を保っています」と言われれば、そもそも対策をする、という発想自体から遠のいてしまうのが人間心理というものです。

 

皆「販売されて世の中に出回っている電子機器や電化製品は、当然国の安全規定を下回るもの」と信じ込んでいますが、使用状況によって基準値を遥かに上回る事を気にかけている人、どれくらいいるでしょうか。また、機材そのものの規定数値だけでなく、「通常時の数値を把握するとともに、変則的にはどれだけの数値を出していて、安全に過ごせる・使えるのはどのくらいの時間・期間であるか」ということを、厳密に割り出していかなければなりません。そこに、さらに環境の事も考える必要があります。電磁波は素材によっては反射して室内に篭るという性質もあるため、居住建築にアースが必須とされていない日本では、この辺りをきちんと考えて過ごさなければ、決して安全とは言えないのです。

 

 

また、製品としての説明も不十分な場合がおおいです。割れたスマートフォンや煩雑に扱って何度か落としたノートパソコン等の電磁波漏洩については全くノーマークですし、そもそも、輸入電子機器等の電磁波状況の精査は実は海外よりもかなり緩かったりします。

 

例えばシャンプーなら、「目に入った場合はよく目を洗い、それでも違和感が残るようであれば医師にみてもらう」等のあたりまえの注意書きがあります。けれども、パソコンやスマートフォン等には、画面が割れた場合には人体にも影響が出る場合がある為すぐに修理に出すように、という注意書きは何処にもありません。実は、割れた画面のものを使い続けることは、電磁波漏洩の観点から言えば、とても危険なことです。

 

例えば、電子レンジを想像してみると良いでしょう。電子レンジから発せられる電磁波は2.4GHz帯の周波数であり、5Gの周波数と同じですが、電子レンジを使っている時に被害を受けないのは、有害な電磁波をカットする素材でしっかりと覆われているからです。この素材のどこかが破損した状態で電子レンジを使うといけないことは、素人でも理解の出来ることです。同じことが、他の電子機器にも言えるのではないでしょうか。

 

私自身のお話しすると、割れたiPhoneiPad等の使用で、腕中にひどい湿疹が出るようになり、すぐさま修理に出して、湿疹は出ないようになった、と言う経験があります。注意書きがないと、若い人では、金銭的なことや、忙しい人では、時間が無い等の理由で、修理を後伸ばしにして割れたままで暫く使っている人もいるでしょう。けれども現状では、その人たちに注意してくれる正しい知識を持った人たちや、正しいガイドラインが全くないのです。

 

携帯電話については、欧州評価会議では子供、青少年の携帯電話の使用について勧告が出ており、懸念される健康上の問題を科学的根拠が明らかにするまで青少年は携帯電話使用を必要最小限に留める、としています。

 

スイスでは、5Gに関連する新技術がもたらす健康リスクの問題から、アンテナ7500基の普及について、政府の方針を支持した回答者は42.5%、反対は41.7%で、ほぼ半々となっています。国民の半分が、アンテナの普及に反対という状況を、日本では想像が出来るでしょうか。

 

日本人は、「目に見えない事象」に対してとても苦手意識があります。よく言えば現実主義、悪く言えば頭がかたい。この融通の利かなさが、自分たちの首を絞めていることがあります。しかし、実はその目に見えない「電磁波過敏症」という事象については、一部の国家機関がその存在を既に認めています。

 

大里研究所が開発したパパイヤ発酵食品が「電磁波過敏症を治療するための医薬組成物」として昨年米国特許商標庁に特許登録、今年2月には、日本国特許庁に特許登録されており、一部の国の機関が認めてるのに、なぜか国では認められていない、という矛盾が発生しています。

 

https://www.atpress.ne.jp/news/304517

 

この製品が特許認定された背景には、もはや現時点で電磁波による影響は数派とは言えない症状だからこそ、こうした動きが徐々に増えてきているのだと思います。

 

これをきっかけに、少しづつ電磁波過敏症の問題が、政府にもきちんと認められるようになってほしいと願うばかりです。