エレクトロスモッグシンポジウム

エレクトロスモッグ(電磁波公害)について知識を深め、対策を紹介していきます。

【漫画で知ろう、エレクトロスモッグについて】副流波の巻

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「漫画で知ろう、エレクトロスモッグについて 副流派の巻」

 

勉強会主催者様向けの漫画ダウンロード

https://electrosmog.base.ec/items/74343980

 

今回の「ELECTRO SMOG」は、2020年に屋内施設禁煙化となった副流煙の前例をもとに描きました。(ペンネーム にゃん子石黒 )

Wi-Fiスマホ、PC、携帯基地局等、今やありとあらゆるところに漂う高周波電磁波(電波)による影響を受け具合を悪くしたトロが、嫌波権を主張する経緯を描いたお話しになっています。タバコの前例に基づくと、公共における電波のことについても、少し、わかりやすくなるのでは無いかと思います。

 

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・・・はじまりは、120年前。みんながタバコを吸い始めてから随分経った1900(明治33年)年に、鉄道省が定めた「鉄道営業法」に基づいて、社内喫煙の罰則と禁煙の場が設けられたところから始まります。

この頃からすでに、喫煙による健康被害が問題視されているのですが,タバコの「煙」による人体への有害性が明らかになってきたのは、ここからさらに70年かけての事。1980年に12人の弁護団が、嫌煙権を主張して、国、国鉄、現在の日本たばこ産業を被告として「受動喫煙の被害による損害賠償」と「国鉄車両の半分以上を禁煙化」することを求めるまでの間に、1949年から、旅客船内、事業用車両内、国鉄新幹線、国立病院等での禁煙場所の設置が着々と進んでいきます。

 

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訴訟を起こした動機としては…

⭐︎国が1970年にはタバコの煙による人体への有害性が明らかになってきたにもかかわらず、公的な場所での分煙化を怠ってきたこと

⭐︎日本たばこに対しては、タバコの煙が人体への害を作り出しているにも関わらず、タバコの有害性を公にしていないこと

⭐︎国鉄に対しては、車両での禁煙車が導入されておらず,タバコの煙による被害を防ぐ事が出来ないこと

この3点でした。

 

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これを「副流波」に対する嫌波権の主張についての動機として置き換えてみると…

⭐︎現在、総務省は「電磁波過敏症」の存在を認識し、確かにあるものと認めているにも関わらず、電磁波に対する対策を一般化させていないこと。

 

⭐︎国会にて、2007年には過敏症者に対する保険適応等の請願が出され、日本弁護士連合会によって、2012年に各省に意見書が出されつつ、「電磁波過敏症は確かに存在するものとして、今後研究努力をすすめ情報開示していく」(総務省リポート、提出された意見及びそれらに対する考え方参照)としているにもかかわらず、適切な研究成果を出しているとは言えない中、予防原則※1に基づいたリスク管理についての公的な呼びかけを怠っていること

⭐︎日本の国土面積が世界で63位であることを考慮に入れた安全基準値※2に対する改善を怠っていること

⭐︎通信産業や電子機器メーカーについては、利用時の高周波リスクに対する正しい利用のあり方が説明不十分であること

⭐︎商業施設や鉄道等に関しては、今や何処ででも誰もがスマホを持ち歩き、電波の影響を受けたくない人にとっては居場所等の選択肢が殆ど無いこと

 

等に当てはめられるのではないでしょうか。

 


本来消費者には、安全である権利 、知らされる権利 、選択する権利 、意見が反映される権利 、消費者教育を受ける権利 、補償を受ける権利 、生活の基本的ニーズが満たされる権利 、健康な環境の中で働き生活する権利、等があるはずですが、電磁波問題に対しては、これらの権利が尊重されているとは言えません。

 

参考文献 
本堂 毅 東北大学理学研究科准教授 本堂毅先生の「携帯電話による公衆被曝をめぐって」

https://www.jstage.jst.go.jp/article/butsuri1946/58/6/58_6_430/_pdf/-char/ja

この論文は20年も前のものですが、副流派的な概念がこの頃から既にありました。ペースメーカー等への配慮で[優先席では電源を切る]から[混雑時には切る]等緩くなっていますが、電車等閉鎖空間の中長距離・反射効果のある高周波では離れていれば安全と限らない事が理解されていない結果です。

 

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タバコの主流煙、副流煙の有害性に対する危機意識から生まれた様々な活動により、成人男性の喫煙者人口89%だった1980年代から比べて、2020年には20%にまで減少。今でこそ、タバコの煙は有害なものとして、喫煙者が場所を選び限られたところでの喫煙をするのが当たり前となってきていますが、ここに至るまでの間、タバコを嫌がる人に対して、「ちょっとくらい我慢できないの?」「タバコがいやなら電車に乗らなければ良い」等といった言葉を投げかけられ、非喫煙者の方が立場が弱かったというような状態が続いていました。

これは、「電磁波に弱い自分が我慢るすしかないのか」と、「副流波」を受け悩む人の気持ちとよく似ています。タバコの時代よりもさらに厄介なのは、高周波の場合、タバコのように煙も見えて、嫌な匂いがする、といった事が一切無く「目に見えない」という事と、国や企業による公的な情報やガイドラインが無いだけでなく、メディアでも殆ど取り上げられることが無いため、本来高周波電磁波(並びに低周波電磁波)の影響を受けているであろう症状を抱えている人が、それと気がつくことさえできずに、医療機関にかかったとしても、あさっての方向を向いた相談をして、医師のなかに正しい知識を持つ人も殆どいないために、あさっての方向を向いた治療を施す、といった状況が、結果的に根本的な対策と改善を放置する事態となり、静かに、じわじわと症状を悪化させていく事です。※4

 

このように、既に影響を受けている本人がその事に気がつくことさえ出来ないケースが非常に多いという、タバコのように目に見えるから多くの人が嫌煙権を主張出来るようになるのとは別の課題が、嫌波権にはあるのです。

しかし、これだけ電磁波による被害が広まっているのであれば、その研究を、「有害ではない事を証明するための研究」ではなく、被害当事者複数名が研究協力者として参加した上で、「有害である可能性を考慮した上での研究」を徹底し、「科学的根拠としての証明」が明らかとなるまでの期間については、予防原則に基づいたリスク管理のすすめをしていくのが、国民の健康のためであり、日本経済のためであり、本来の政府の仕事なのです。

 

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…さて、余談ですが、「なぜ、高周波に悩むのが星なの?」とたまに聞かれます。これは、多少個人差があったとしても、高周波の影響は、人によって違うのではなく、その影響の出方については、その人の置かれている環境※3や、どれだけの時間、どれだけの強度、どれだけのデータ量で高周波を受け続けていたか、という事に依存していることを表現したかったからです。

 

星は、いつもお空に浮かんでいるので、携帯基地局の影響をいつも受け続けています。携帯基地局の高周波は、場所によってとても強い数値を出しています。街の高周波に近い存在、それが星だからでした。

いつもキラキラ輝いて、にこにこしていた星のトロは、影響を受ければ受けるほど、輝きを失って、苛立って、やがて元気がなくなっていきます。輝くトロが、また元気になれるように、皆さんどうか力を貸してくださいね✨

 

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※1 予防原則 環境保全や化学物質の安全性などに関し、環境や人への影響及び被害の因果関係が科学的に十分証明されていない場合においても、予防のための政策的決定を行うという考え方。

※2 安全基準値 現在の日本の中継基地局からの高周波電磁波規制は、1000μw/cm2と、アメリカに並んで世界的に見ても1位。一方国土面積は世界で63位。これは、高い数値に対して建物室内面積とのバランスが取れていない事を意味しています。このバランスについては、アースを必須としていない日本の住宅室内における電場の影響についてもよく言われる事ですが、高周波についても、室内で乱反射する可能性を考えた時に、やはりそのバランスについてを考える必要のある点です。

アメリカと日本の安全基準値は世界的に見ても高い水準でしたが、他の国の基準値は下記の通りです。
・ICNIRP 900 μw/cm2
・中国 6.6 μw/cm2
・スイス 4 μw/cm2
・ロシア 2.4 μw/cm2
オーストリア 1μw/cm2
・オーストラリア0.001 μw/cm2

※3環境 高周波が乱反射しやすい素材を用いた壁等の室内では、高周波数値が6倍にもなる事があり、受動被曝という現象を起こす事があります。また、携帯基地局が家の近くにあり、室内にその高周波が常にある様な場合、長期的に被曝し続ける事になります。職業柄PCに囲まれている中ワイヤレス機能を駆使しているような環境では、高周波電磁波と同時に低周波電磁波の影響も大きく、より多くの被曝が有ると言って良いでしょう。

 

※4 電磁波過敏の可能性がありつつ、日頃それとは気がつかずに過ごしているケースをリサーチし、まとめた個人的考察について

 

・電場による対電は皮膚表面にも影響する事があるため、皮膚が弱い人では、長時間電場の強いスペースにいると皮膚炎を起こす事があります。アトピーの診察を専門としている医師が、ステロイドを塗る前にまず化学物質や電磁波の対策を徹底するようすすめるケースが増えています。実際に、筆者は電磁波過敏発症後皮膚表面の違和感を感じる事がふえ、計測機を持ち歩くようになってから、家中の対電スペースを無くす事で、皮膚の乾燥や赤みがかなり改善しました。

Apple Watch等の使用者の中に、watchと皮膚との接触部分の赤みや皮膚炎に悩む人が増えていますが、血液検査を行わないうちに金属アレルギーと判断されてその対策を行い、一時改善するもまたぶり返す、を繰り返している人が多いようです。スマホ長時間使用で頭痛や、使っている腕や手の甲に湿疹や皮膚炎を経験する人も一定数います。これは筆者も経験しており、電磁波過敏症状が酷くなり始めた頃、5G対応の機種で手の甲に酷い湿疹が出る等を何度か経験し、機種を変えると湿疹は出なくなりました。頭痛や倦怠感は高周波の原因と知るのはここから更に半年後の事ですが、Wi-Fiをやめ、通信を有線に切り替えることで、これらの症状も無くなりました。

 

・コロナ禍に突入してから急増したのが「テレワーク鬱」ですが、重度の電磁波過敏過敏になると、鬱状態や不安症状が大きくなります。そのため、テレワ鬱では、閉鎖的な中、家に仕事を持ち込み人と会う機会も減ることによるメンタル不調ばかりが原因ではありません。通常の職場となっていたオフィスビルはアースされている事が殆どですが、住宅建築にはアースを必須としておらず、その環境下で、強い電場の発生している場で長時間労働している事に加えて、殆どの人がWi-Fiで一日中ワイヤレス機能を使っている事も考えると、電場と高周波の両方で体調不良を起こし、鬱状態にまで追い込まれる事は十分考えられる事です。

 

・電磁波過敏の症状には、長期的な疲労感、倦怠感、関節痛、筋肉痛、咳、喀痰、息切れ、胸痛、脱毛、記憶障害、集中力低下、頭痛、舌の痺れ、動悸、下痢、睡眠障害、呼吸困難、鬱状態、不安、耳鳴り、皮膚炎、湿疹、歯茎出血と実に多岐に渡りますが、今や感染者の4人に一人がコロナ後遺症と言われている、その症状の殆どに類似しており、コロナ後遺症専門医である平畑光一氏も、類似する疾患として、筋痛性脳脊髄炎、慢性疲労症候群、起立不耐症、化学物質過敏症、マスト細胞活性化症候群、電磁波過敏症などを挙げています。筆者は、コロナに感染する前からこれらの症状の殆どを経験していますが、コロナ後遺症の症状一覧や、コロナ後遺症に悩まされている人をリサーチして読み進めるほど、「これって、電磁波過敏なのでは?😅」と感じる事がしばしばあります。特に電磁波過敏症状の中に鬱症状や慢性疲労症状も強く出る事は特記すべき点です。つまり、今、わかりづらく知見が行き届いていないような症状のなんでもかんでもコロナ後遺症とされているようですが、これも、症状の本質を曇らせている原因ともなっているのではないかと感じています。